あなたは大丈夫?ワキガかどうか自分でわかる9個のセルフチェック法!
ワキガは自分では気が付きにくいといわれます。
「自分では気にならないし、きっと大丈夫」…なんて思っていませんか?
しかし、ワキガの症状が軽いために気づかない、感じないなど、慣れにより自覚できない事もあります。実は自分と周りの人の匂いの感じ方が全然違っていた・・ということも。
ワキガの改善にはワキガの原因を知ることが、重要です。そして、正しい対策を実践すれば、ワキガは改善することが可能です。
自分でわかるセルフチェック法で、ワキガチェックしてしましょう。
Contents
そもそも、ワキガの原因とは?
人は個々に、体中からさまざまな臭いを発していると言われています。それらは総称して「体臭」と呼ばれています。この体臭ですが、ワキガ臭も含め、臭いのほとんどは細菌が作り出しているもので、汗そのものに臭いはありません。実は、体内から出たばかりの汗はほとんど無臭なのです。もちろんワキガのワキ汗もほとんど無臭です。
なぜ、無臭の汗が臭くなるのでしょう。
無臭の汗が臭くなっていくのは細菌と関係があるからなのです。細菌は汗を栄養にして繁殖し、その時の老廃物として臭い物質を出します。これがワキガ臭を含む体臭が発生する仕組みです。その中でも、ワキガの臭いの原因になると考えられているのが、「アポクリン腺」という汗腺から出る汗です。
脇には、「アポクリン腺」「エクリン腺」という2種類の汗腺と、「皮脂腺」があります。
「アポクリン腺」から出る汗は、水分だけでなく脂質やたんぱく質、糖質、アンモニア等が含まれていますが、上記に記したように汗そのものが臭うわけではありません。「アポクリン腺」に含まれている成分が、肌の表面に存在する常在菌により分解されることで、ワキガの独特の臭いが発生するのです。
もうひとつの汗腺である「エクリン腺」から出る汗も、水と塩分でできているため無臭なのですが、「アポクリン腺」からの汗に「エクリン腺」から出た汗や「皮脂腺」から出た物質が混ざることで、臭いが強くなることもあると言われています。
また、ワキガ体質の場合は、「エクリン腺」が蒸発するときに「アポクリン腺」から出る汗の臭いを一緒に拡散させてしまうため、臭いが周りに届くようになってしまいます。それにより、身体全体が臭うように感じられてしまうのです。
日本人のワキガ体質が今多くなってきている
日本人のワキガの比率ですが、全体の10%、つまり、10人に1人がワキガ体質と言われています。
それに比べ、欧米人のワキガ体質の割合はなんと70~90%、黒人に至っては、ほぼ100%、ほとんど全員がワキガ体質であることが分かっています。
欧米人にワキガの人が多い理由として、食文化が関係していると考えられています。例えば、肉類などの高カロリー、高脂肪の食べ物には、皮脂腺やアポクリン腺を活発にする作用があります。また、動物性タンパク質や脂肪は臭いの原料にもなるものですから、肉を好む人ほど臭いが強くなる傾向があります。
最近では日本人でも、欧米やその他の人種並みに、臭いがきつい人も多くなってきました。
もともと日本人は、食事に関しては野菜、穀物、魚類といった物を中心に食べてきましたが、最近は食の欧米化によって、肉やファストフード等をよく食べるようになりました。そのため、日本人のワキガ体質も強くなってきたといわれています。
ワキガは遺伝するという事実
また、ワキガは「遺伝」が大きな要因として関わっています。
ワキガの原因は、脇に集中しているアポクリン腺であることを前述しましたが、アポクリン腺が活発に働くことはあっても、増えることはありません。アポクリン腺の量は生まれつき決まっており、その量は「遺伝」により決定します。片方の親がワキガの場合、子どもにワキガが遺伝する確率は50%、両親がワキガの場合には80%もの確率でワキガになると言われています。
もしかしたら、ワキガかも・・・?と思っている方は、これから紹介するセルフチェックで確かめてみてください。
ワキガかどうか自分でわかる9個のセルフチェック法
① 耳垢がベタベタ湿っている
耳垢には、乾燥した耳垢と湿った耳垢の2つの種類があるのですが、ワキガ体質の人の耳垢は、ベタベタとやわらかく湿り気をもっていることが多いです。
耳垢が湿るのは、耳の穴の中のアポクリン腺の量が多いことが原因です。耳の穴の中のアポクリン腺が多い人は、脇にもアポクリン腺が多い傾向があるため、ワキガの可能性があります。綿棒で耳掃除をしたときに、カサカサと乾いた耳垢でなく、ベタベタ湿った耳垢がつくと要注意です。
② シャツの脇部分が黄ばむことがある
通常の汗ジミが広範囲に薄く黄ばむのに対し、アポクリン腺から出る汗による汗ジミは脇の部分にのみ濃くあらわれます。これは、通常の汗腺と違い、アポクリン腺が脇に集中しているためです。
また、アポクリン腺からは、各種の脂質や脂肪酸、たんぱく質、糖質などさまざまな成分が分泌され、それがワキガ臭となりますが、その中に「リポフスチン」という色素も入っています。
ワキガの程度が強くなると、この色素成分も多く分泌されることになり、衣類の腋にあたる部分に「黄ばみ」を作ることがあります。このことからも、シャツの脇部分が黄ばむことがある人は、ワキガ体質である可能性が高いのです。
③ わき毛が濃い
毛深かったりわき毛が濃い人は必ずしもワキガであるという定義はありませんが、「脇毛の濃い人ほど、ワキガ体質の傾向がある」という統計データがあるようです。
わき毛がたくさん生えている状態は、毛根の数が多い、体毛が濃いということなので、当然、それだけアポクリン腺も多く存在していると考えられます。また、わき毛が濃い人は、薄い人に比べて、分泌物がそこに留まりやすくなり、細菌が繁殖してしまうので臭いを発してしまう可能性もあります。
④ わき毛に白い粉状のものがついている
白い粉状のもの、それは、アポクリン腺からの分泌物が結晶化したものです。皮膚炎や皮脂腺からの分泌物が付く場合もありますが、臭いは弱いので、この場合、ワキガの可能性は低いと言えます。もし、臭いがキツイのであれば、ワキガの可能性が高いと言えます。
⑤ わきに汗をかきやすい
人間が体温調節や精神状態によって出る、「多汗症」による汗はエクリン腺から出ます。
体温や精神状態に関係なく、アポクリン腺から常に分泌されているのがワキガです。
また、「多汗症」の場合は、脇だけでなく全身に症状が出る場合も多く、ワキガの臭いを発する汗とは種類が異なります。多汗症とワキガは混同されやすいですが、「多汗症=ワキガ」というわけではありません。脇にのみ汗をかきやすいか?汗の状態はどうか?などをチェックすることが大切です。
⑥ 親がワキガ体質である
ワキガは「遺伝」が大きな要因として関わっていると前述したように、ワキガは遺伝的要素が非常に大きいといわれています。親がワキガ体質である場合は、ワキガである可能性が非常に高いと言えます。
⑦ 脇の下にティッシュを1時間はさんで臭いを嗅ぐ
自宅で簡単にワキガを診断する方法です。
まず、ティッシュ、ガーゼを使う方法です。空いた時間を利用してティッシュを脇にはさみ1時間ほど、そのままにします。その時に、歩いたりして軽く汗をかくとよりわかりやすいです。その後、はさんだティッシュを嗅いでみます。その時に臭かったらワキガの可能性が高いと言えます。
⑧ サランラップをワキにこすりつけタッパーに入れる
次はサランラップでのチェック方法です。脇のサイズくらいに切ったラップを自分の脇に挟み、少し汗をかき始めるぐらいまで脇に挟み続けます。そのラップをタッパーのような密閉容器に入れます。タッパーを少しあけてにおいを確認します。その匂いを嗅いでチェックしてみます。ワキガが気になる方はぜひ、チェックしてみてください。
⑨ 舐めてみる
実際に、ワキの汗を舐めてみるのも一つの方法です。こちらは、もっとも簡単にできる確認方法です。
エクリン腺から分泌する汗は、水と塩が主成分です。そのため、舐めたときにしょっぱかったり、酸っぱかったりした場合は、エクリン腺から分泌される汗が多いということです。それに対し、アポクリン腺からの汗は苦味を感じるので、この場合はワキガの可能性がありますので注意が必要です。
ワキガの可能性が高い人の特徴と改善方法!
ワキガのセルフチェックで該当することが多かった人はワキガの可能性が高いと言えます。他にも、毎日の生活習慣が原因でワキガになることもあります。
そこで、次にワキガになる可能性が高い人の特徴と、改善方法について紹介していこうと思います。
① 肉やジャンクフード中心の食生活
上記で解説した通り、肉類やジャンクフードなどの高カロリー、高脂肪の食べ物には、皮脂腺やアポクリン腺を活発にする作用があります。
他にも、にんにく・コーヒー・ジュース・お菓子・アイスクリーム・インスタント食品・バター・マーガリン・ラーメン・お酒など、主に高タンパク質、高脂質の食品、糖分や塩分が多いものが老廃物を溜めてしまい体臭を強くする原因になります。
改善方法としては、上記の食材を、少なめにし、ホウレンソウやにんじんなど緑黄色野菜を中心とした野菜を多く摂取し、栄養のバランスのとれた食生活を心がけることです。炒める際の油もサラダ油より、オリーブオイルのようなタイプの油に替えてみるのもおすすめです。
② ストレスの多い生活
ホルモンバランスとワキガはとても関係が深いと言われています。ホルモンバランスが乱れるとワキ汗も増え、もともとワキガ体質の人はアポクリン腺が刺激されてワキガ臭が出てくるためです。
普段、汗の分泌量をコントロールしているのは自律神経です。しかし、そこにストレスがあると自律神経、特に交感神経に大きく影響し、ホルモン分泌のバランスを崩してしまいます。このように、ワキガ体質の方はストレスでより強いワキガ臭が出ることもあるのです。
この場合、ストレスが解消され、ホルモンバランスが正常になれば、アポクリン腺の刺激も落ち着き、ワキガ臭も抑えることができます。
③ タバコやアルコールが習慣になっている
タバコやアルコールはワキガ臭だけではなく、加齢臭や体臭も悪化させる原因となります。
タバコを吸うことにより、体内にニコチン成分が入ってくることで、アポクリン腺、エクリン腺を刺激します。さらに、この時に出てくる汗は、ワキガ臭だけでなく、タバコの臭い(ニコチン)が混ざることで強烈な悪臭となります。通常、体臭やワキガ臭を軽減するためには、健康的な汗を毎日書くことが重要となりますが、タバコの成分により汗腺が刺激され出る汗は、健康的な汗ではなく、逆に代謝が悪くなる臭いの強い汗なので、体臭やワキガ臭、加齢臭はどんどん悪化してしまうのです。
アルコールもタバコ同様に、ワキガ臭や体臭を強めます。アルコール成分が汗腺を刺激し、発汗性を高めるため、汗をかきやすくなります。また血液に溶け込んだアルコール成分が汗と同時に出てくるため、ワキガ臭とアルコール成分が混ざり、悪臭になってしまうのです。
タバコやアルコールはストレス発散になりますが、ワキガ臭だけでなく健康被害もあることを忘れないようにしましょう。
④ 運動不足
ワキガだけでなく、体臭に悩んでいる多くの人は、運動を避け汗が出ることを嫌う傾向があります。
しかし、逆に、体臭に悩んでいる人やワキガの自覚がある人ほど運動をして健康的な汗を積極的に流した方が臭いを抑えることができます。
普段、かいている汗は、血液中の血漿(血液中の有形成分「赤血球,白血球,血小板」を除いた液体成分)が汗腺から分泌されたものであり、血液の状態が汗の質に大きく影響します。よって運動不足になってしまうと血液中のミネラルが増加してしまい、汗がドロドロねばねばした汗になってしまいます。
つまり、運動をよくしている人ほど、サラサラして臭いもしない汗なのです。このように、運動不足を解消することでワキガ臭も軽減していくことができるのです。
⑤ 睡眠不足
睡眠不足がワキガ悪化の要因となる理由のひとつとして、細胞の新陳代謝が低下することでおきる老廃物の増加があげられます。体を構成している細胞は、日々の睡眠時にターンオーバー(新陳代謝)により新しく生まれ変わっています。なので、睡眠不足になると細胞の生まれ変わりが少なくなり、古い細胞・老廃物がどんどん増えてしまい、臭いの悪化につながるのです。
また、睡眠不足によりホルモンバランスが崩れ、自律神経系に支障をきたすこともあります。②にも記したように、ホルモンバランスとワキガはとても関係が深いと言われています。睡眠で十分に体を休めていないと、交感神経が優位になり、必要の無い汗が出てしまいます。また、皮脂腺からの分泌も増えるので、臭いの原因菌の繁殖も促すことになります。ワキガや体臭を防ぐ為にも、睡眠時間はしっかりと取るようにしましょう。
⑥ 肥満体型
ワキガの原因として肥満ということは直接的には関係ないのですが、肥満の方はワキガを悪化させていると言えるでしょう。
一般的に肥満とは、摂取したカロリーが消費されるカロリーよりも多いために、体内に脂肪が蓄積されることで起こります。そのため、体内に蓄積される脂肪やたんぱく質は必然的に多くなり、匂いのもとになる汗と分泌される成分も当然多くなります。
また、肥満体型の方は運動不足の傾向もあり、自律神経の乱れやストレスの度合いも高まります。ですので、肥満の方は普通体系の方と比べるとかなり臭いがきつくなるという場合がありますから注意しましょう。
ワキガの治療方法について
生活習慣は意識しているのに改善しないという場合は、他の対策や治療方法が必要になります。
① 薬やクリームによる治療
ワキガが軽度な場合の対策方法には「錠剤」や「薬用クリーム」があります。
「錠剤」で代表的なのが、臭化プロバンテリン(プロバンサイン)です。プロバンサインはワキガと言うよりは「制汗作用効果」のある薬として用いられています。多汗症のための薬でもあるので、汗の分泌を抑えてくれますが、副作用があり「口・目が乾く」「めまい」「頭痛」「尿の出が悪くなる」などのデメリットもあります。
「薬用クリーム」は、塩化アルミニウムを使ったものが代表的な塗り薬になります。クリアオネ、ノアンデ、ラポマイン、デオシークなどが人気のクリームとして挙げられます。薬用クリームのメリットとしては、効果の高い成分を手軽に試せる、副作用がない等があげられます。デメリットとしては、比較的、持続性が低いものもあるので、1日中効果が続かない、有効成分を配合しているため価格設定が高いなどがあげられます。
わきがクリームについての詳しい情報はこちらの記事で紹介しています。
関連記事:わきがクリームおすすめランキングTOP10!男性の口コミ評価が高いクリームを一挙紹介!
② 注射やレーザー脱毛による治療
医療用レーザーで脇脱毛ができるクリニックは、同時にワキガ・脇汗対策としてボトックス治療(注射)を保証しているところもあります。
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌の毒をワキの下に注射し、汗を出すときの伝達物質の分泌を抑えることで一時的に汗の量を減らす治療法です。ボトックス治療を受けた人の約9割近くが汗と臭いの減少を実感しているというデータもあるほどです。
さらに、脇汗、ワキガのにおいを抑えるためには、ボトックス治療と同時に、わき毛の処理をしておくと効果的です。
レーザー脱毛とは、毛の黒色に作用するレーザーを照射し、黒いメラニン色素にに熱を加えて組織を破壊する脱毛方法です。ムダ毛の毛根では特に、皮脂や雑菌が詰まりやすくなっているので、レーザー照射などで毛根からしっかり処理しておくことで、臭いを抑えることができます。しかし、これらも軽度のワキガである場合にのみ効果がある治療方法です。
③ ワキガ手術する
こちらは、軽度以上のワキガのための臭いの元に直接アプローチするワキガ治療の方法です。
ワキガの手術法には、いろいろな種類がありますが、基本的には臭いの原因となるアポクリン腺・エクリン腺・皮脂腺の除去が目的です。
- 「切除法」・・・もっとも古くから行われているワキガの手術方式で、ワキの下の肉を、アポクリン腺・エクリン腺・皮脂腺ごと取ってしまう方法です。
- 「皮弁法」「剪除法」・・・切除法を進化させた方法です。ワキの下に3~5cmメスを入れ、皮膚をひっくり返し、直接目で確認しながらワキガの原因であるアポクリン汗腺を切り取っていく方法です。
- 「皮下組織掻爬(そうは)法」・・・2~3センチほど切開し、「キューレット」という耳かき状の器具でアポクリン汗腺をかき出す方法です。
- 「皮下組織吸引法」・・・ワキの下に数ミリメスを入れ、そこから「カニューレ」という管を差し込んでアポクリン汗腺と脂肪を吸引する方法です。
- 「超音波治療法」・・・超音波の振動エネルギーによって汗腺を壊し、吸い取る方式です。
- 「皮下組織削除法」・・・皮下組織掻爬法で使った「キューレット」を改良し、刃物の上にローラーをセットすることによって、皮下組織を均等に削り取る方法です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ワキガのセルフチェック方法を紹介してみました。
あてはまる項目があった場合には、それぞれに応じた最適な解決策を試してみましょう。
他にも、ワキガはアポクリン腺が活発になることで強く発生します。毎日の生活習慣が原因で、ワキガになることも多いのです。規則正しい食生活を心がけるようにしましょう。
それでも、効果がみられない場合は、病院などで手術するという方法もあります。まずは、自分の状況を把握し、病院に行って相談してみましょう。
自分がワキガだと早めに気づくことができることで、しっかり治療にも取り組めます。今日からしっかりワキガ対策に取り組んでいきましょう。