あなたを眠りに誘う、寝れる食べ物・栄養素まとめ!おすすめレシピも紹介。
なかなか寝付きが悪くて、夜、眠れないときがありませんか?
そのような状態が続くと精神的にも辛くなってきて、ストレスがたまったり、次の日をスッキリと迎えられないこともありますよね。
眠れない原因は、ストレスだったり、生活習慣だったり、たくさんの原因が考えられます。
しかし、これらを、全てを改善させるのは難しいものです。
そこで今回は、手軽に試せる食の観点から、睡眠に効果があり、ぐっすり眠れる食べ物・栄養素についてご紹介していきたいと思います。
Contents
夜なかなか寝れないなら、食べ物で改善を!
そもそもなぜ、私たちは眠くなるのでしょう?
私たちの体は、自律神経の交感神経と副交感神経がバランスをとりながら働いていて、起床すると、交感神経が優位になり、眠る時には副交感神経が優位になるのが自然な流れです。
交感神経が優位になっている時は、イライラしていたり、不安な時など、普通に生活している時で、筋肉が緊張して縮んだり、血管が縮み血圧が高くなったりしている状態です。
副交感神経が優位になっているのは、リラックスして安心している状態の時で、寝ている時は副交感神経が優位になっています。
例えば、身体が疲れているのに、眠れないというのは、交感神経が優位になっている状況が続いている可能性があります。
自律神経は、自分の意思でコントロールする事ができません。眠る時に副交感神経を優位にするためには、日頃の生活習慣も反映されるので、ストレスの解消や運動や食事も重要です。人によっては手軽に食生活を変えるだけで眠れるようになることもあるのです。
あなたを眠りに誘う食べ物・栄養素7選!
なかなか寝付けない日々が続いているときは、こんな栄養素や食べ物を積極的に摂取してみましょう。
① トリプトファン
トリプトファンは人体に必要不可欠で体内で生成することが出来ない、9つある必須アミノ酸(リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシン・ヒスチジン)の一つで、食品のたんぱく質(肉や魚、豆類など)に多く含まれています。
トリプトファンが不足すると、不眠症などの睡眠障害を起こしたり、うつ病を起こしたりする可能性もあります。
トリプトファンは5-HTP(セロトニンに合成される過程でトリプトファンから変化した代謝産物)を経て、脳内物質「セロトニン」、睡眠ホルモン「メラトニン」、肥満の改善効果がある「ナイアシン」など、人間の健康に欠かせない物質の材料となり、体内でそれらの物質に合成されます。
「セロトニン」とは、※ノルアドレナリン や ※ドーパミンと並んで、体内で特に重要な役割を果たしている ※三大神経伝達物質の一つです。セロトニンは脳の働きを鎮め、人間の精神面に大きな影響与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与しています。セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすいと言われています。
「メラトニン」は眠りを誘う、睡眠ホルモンの一種です。メラトニンが分泌されると副交感神経系が優位になり、「脈拍」「体温」「血圧」などが低下して、自然と眠りに就くことができます。メラトニンが分泌される時間は体内時計と連動しており、昼間はほとんど分泌されず、夕方から夜間にかけて多く分泌されるようになっています。
このように、自然な眠りにつくためには、セロトニンやメラトニンの分泌が不可欠ですが、これらのホルモンが分泌されるには、その原料となるトリプトファンの存在が重要になるのです。しかし、トリプトファンは体内で作り出すことができないため、食事で体外から取り入れる必要があります。
以下が、トリプトファンの含有量が多い食品です。
乳製品(チーズ、ヨーグルト、牛乳)・ナッツ類(胡麻、カシューナッツ、ピーナッツ、アーモンド)・豆類(大豆、納豆、味噌、枝豆)・肉類・魚類(しらす、カツオ、まぐろ、いわし)・卵 などです。
上記の食品を日々の食事から適度に取り入れてみてください。
※ノルアドレナリン(神経を興奮させる神経伝達物質で、感情・精神状態とも深い関係があります。また、ストレスに反応することから、ストレスホルモンの一種でもあります)
※ドーパミン(快感、やる気、学習能力、運動機能や記憶力といった働きを司る「報酬系」と言われる神経伝達物質です。また、意欲を作るホルモンとも言われており、時間を忘れて勉強したり、好きなことに没頭したり、より良い記録を目指して努力したり出来るのもドーパミンの作用によるもので意欲を作るホルモンとも言われています)
※三大神経伝達物質(人の感情や精神面、記憶や運動機能、睡眠といった、人体の重要な機能に深く影響を与えている物質です)
② グリシン
グリシンとは、たんぱく質を構成する成分のうちの一つでアミノ酸の一種です。アミノ酢酸、グリココールとも呼ばれます。
ほのかな甘みとうま味、静菌作用を持ち、グルタミン酸と同じく調味料として、また保存料としてコンビニのお弁当やおにぎり、その他加工品にになくてはならない食品添加物です。
また、グリシンには睡眠の質を改善する効果があります。私たちは、眠くなるとき一度体温が上がり、眠りに入るときに体温が下がります。これを、「深部体温」の低下といいます。深部体温は「体の内部の温度」のことです。深部体温は朝から夕方に向けて高くなっていき、夜から朝にかけて下っていくというリズムがあり、深部体温が下降期にあるほど眠りやすく、上昇期には眠りにくくなります。
眠る時には深部体温は下がろうとしますが、より急速に深部体温が下がる方が眠りにつきやすく深い睡眠ができやすいのです。
グリシンには血管を広げる作用があり血流量を増やす効果があるため、血流量が増えると身体の表面温度が上がり、体温調整機能が働き深部体温を下げるので、入眠を促す効果があると言われています。
グリシンは、食品から摂取する以外に体内でも作られていますが、グリシンが多く含まれる食材としては、牛肉、豚肉、鶏肉などの動物性タンパク質で特にゼラチン質に多く含まれます。また、ホタテやエビ、カニ、イカ、カジキマグロなどの魚介類にも含まれます。
③ カプサイシン
カプサイシンは唐辛子の辛味成分です。効果としては、肥満予防、ダイエット効果、血流改善、冷え性改善、交感神経の活性化、食欲増進効果、胃粘膜保護作用などが挙げられます。
また、グリシンよりもっと直接的に体温の上げ下げを活用できるので、入眠を促す効果もあります。
カプサイシンが含まれる食品は、唐辛子をはじめ、キムチ、コチュジャン、豆板醤、ラー油、タバスコなどがあります。
④ カルシウム
睡眠不足には原因が色々ありますが、その中でもミネラル成分が不足していることで起こる場合もあります。なので、ミネラル成分を摂取すれば睡眠不足解消にも繋がります。
ミネラルの中でも特に、睡眠と関係が深いと言われるのがカルシウムで、精神を安定させ入眠しやすくなるミネラル成分です。
カルシウムは、牛乳、ヨーグルトやチーズ、いりこ、ひじき、大豆に多く含まれます。睡眠の他にも、精神の安定や健康の為にも欠かせない成分なので、積極的に摂取するようにしましょう。
⑤ パントテン酸
パントテン酸は水溶性のビタミンB群の一種で、食べ物に含まれる脂質・糖質・たんぱく質を分解し、代謝して、エネルギーに変えたり、ストレスに対する抵抗性を高めたり免疫力を強めたりします。
特に、ストレス耐性・疲れ解消に効果があり、安眠をもたらしてくれる手助けをしてくれます。
パントテン酸が含まれる食物は、鶏レバー、鶏ささ身、納豆、イクラ、明太子、卵黄、ナッツ類、モロヘイヤ、アボカドなどがあげあられます。
⑥メラトニン
①に記したようにメラトニンは眠りを誘う、睡眠ホルモンの一種です。
メラトニンが含まれる食材としては、米・小麦・トウモロコシなどの穀類、大根・人参などの根菜類、大豆バナナ、クルミ、ケールなどがあります。
こちらも①に記しましたが、メラトニンの原料になるのは、トリプトファンという物質です。トリプトファンはアミノ酸の一種なので、タンパク質の多い食品(肉、魚、乳製品など)に豊富に含まれています。
ここで注意しなければいけないのは、メラトニンは人体で生成できても、その原料であるトリプトファンは人体では生成する事ができない・・ということです。そのため、トリプトファンはかならず食べ物から摂取する必要があります。メラトニン自体を食べ物から摂取するよりも、トリプトファンをしっかり摂取することを心掛けましょう。
⑦ 硫化アリル
硫化アリルはニンニクやタマネギ等の、ユリ科の植物に含まれる成分です。タマネギを切ると目が痛くなる原因物質で、揮発した硫化アリルが粘膜を刺激するためです。
硫化アリルのにおいには自律神経を整え、ストレスを和らげ、リラックスさせる効果があるため、気持ちを落ち着かせて眠りを誘う効果があります。
しかし、匂いが強すぎると逆効果なので、匂いがするかしないかぐらいの少量を、近くに置くとよく眠れます。
寝れる食べ物の注意点!こんなことに気を付けよう。
寝つきを良くする食べ物をとる際にはいくつか注意点があります。
① 油で焼いたり揚げたりして消化を悪くする調理法はNG
基本的に、人間の眠気は副交感神経が優位になる時(体温が下がるタイミング)に合わせてやってきます。そのため、就寝時間が近づいたら体温を上げないように気をつけなければいけません。何らかの理由によって、寝る前になっても体温が下がらないことがありますが、食事もその理由のひとつです。
例えば、胃の中に食べ物がたくさん残っていると、胃の消化活動が活発になるため体温が下がりにくくなります。つまり、胃の中に残りやすい食べ物は、睡眠をさまたげる食べ物ということです。
消化が悪く、胃の中に残りやすい食べ物と言えば、揚げ物・天ぷらなどがあげられます。消化に時間(約4時間)がかかるため、できるだけ避けるか、時間を置くようにしましょう。また、ステーキや焼き肉なども、タンパク質&脂質がメインの食事も消化されるまでに時間(約4時間)がかかりますので、時間を置いた方がよいでしょう。
② 寝る3~4時間前までには食事を済ませる
上記に記したように、よい睡眠を迎えるためには、胃の中に食べ物が残っていると、睡眠をさまたげる原因になります。就寝後も胃が消化活動で動き続けるため、脳が興奮してなかなか寝付けなくなるためです。そのためにも、寝る3時間前までに食事を済ませるよう心がけることが理想です。
③ 食事と一緒のお酒はほどほどに(大量に飲まない)
アルコールには、鎮静効果や睡眠促進効果があるといわれています。確かにアルコールを飲むと寝つきはよくなりますが、睡眠後半においては、眠りが浅くなることがわかっています。
また、人間の体はお酒の量に順応するのが早いため、お酒を毎晩飲むとアルコールに対して次第に耐性ができて酒量が増え、アルコール依存症になる危険もあります。
さらに、お酒を飲むと眠りが浅くなる・・・と記しましたが、その理由は、アルコールを分解するために体が活動状態になってしまい、深い眠りが減少してしまうからです。浅い眠りが続くと、脳や体をしっかり休息させられず、朝起きてもだるさや疲れが残った状態になってしまい健康面でも悪影響を及ぼします。
しかし、一日の疲れを癒したり、ストレスを解消したりするように、お酒は決して悪いものではありません。適度な量を守り、工夫しながらお酒を飲むようにしましょう。
④ 夕食以降に食後のコーヒーを飲まない
コーヒーが睡眠を妨げることは、よく知られていますが、コーヒーに含まれるカフェインが影響を与えているからです。
コーヒーを飲むと、カフェインが交感神経を刺激するため、約15分から30分で、血糖値が増加します。睡眠を妨げるのは、このように、交感神経を活発にさせるからです。
カフェインの効果は、だいたい4時間程度続くとされています。そのため、夕食以降に飲まない・・特に寝る前の4時間は、カフェインが含まれている飲み物は摂取しないようにしましょう。
さらにカフェインには血管拡張作用があり、血液循環が活発になるため利尿作用が起こり、ぐっすり眠れないという事態にも繋がります。とはいえ、コーヒーにはガンの増殖を抑制したり、脂肪の燃焼促したりという効果があるといわれています。
また、上記にコーヒーを飲むと、交感神経が刺激され、血糖値が上昇すると記しましたが、上昇後には血糖値の下降が起こります。こういった性質のため、コーヒーには糖尿病を防ぐ働きもあるといわれています。
このように、コーヒーの健康効果には、すばらしいものがあるので、上手に取りいれるようにしましょう。他に、カフェインが含まれているものとしては、玉露、紅茶、コーラ、ウーロン茶、チョコレート、ココアなどがあります。
寝れる食べ物を使った快眠レシピを紹介!
前述したように、快眠につながる代表的な栄養素であるトリプトファンですが、私たちの体づくりや1日の活動にも不可欠な必須アミノ酸の一つなのです。
ここでは、トリプトファンを多く含む食品を使ったレシピを紹介しようと思います。より効果的に食事のなかでトリプトファンを摂取していただけるよう、ぜひ参考にしてみてください。
① 朝食
ベーコンエッグチーズトースト
(トーストにベーコンと卵をのせた簡単なレシピです)
画像引用元:クックパッド
- 食パン 1枚
- スライスチーズ
- 卵1ケ
- ベーコン
- バター or マーガリン 適量
①バター、またはマーガリンを食パンに塗ります。
②食パンにスライスチーズをのせてトースターで軽く焼きます。
③ベーコンを焼いて、目玉焼きを作ります。
④トースターにベーコンと目玉焼きをのせます。
豆腐バナナミルクセーキ
※トーストと一緒に飲むと更に効果的に摂取できます。
画像引用元:クックパッド
- 牛乳200cc
- バナナ1本
- 豆腐150g
全てミキサーに入れかき混ぜるだけです。
※100gあたりに含まれるトリプトファンの量
食パン(95mg)卵(180mg)チーズ(320mg)牛乳(40mg)・バナナ(10mg)・豆腐(100mg)
② 昼食
芝海老といろいろ野菜のパスタ
(野菜がたっぷり入ったパスタです)
- パスタ 100g
- 芝海老2~4尾
- ピーマン 1/2個
- 玉ねぎ1/2個
- 茄子1/2本
- キャベツ 1/2個
- ブロッコリー1/2本
- 塩、コショウ 適量
- トマトソース 適量
①玉ねぎ、ピーマンはスライス、茄子、ブロッコリー、キャベツは一口大に切ります。
②フライパンにオリーブオイルと刻んだにんにくを入れて弱火で香りがたつまで炒めます。
③芝海老、野菜をすべて入れて、かるく炒めます。お湯とトマトソースをいれ、塩コショウで味を調えて煮まます。
④別の鍋にパスタを入れゆでます。
⑤ゆでたパスタを③のフライパンに入れてソースとからめます。
食べるときに、お好みでタバスコ、パルメザンチーズをかけても美味しいです。
※100gあたりに含まれるトリプトファンの量
パスタ(150mg)芝海老(200mg)ピーマン(11mg)玉ねぎ(11mg)茄子(11mg)きゃべつ(11mg)ブロッコリー(4mg)
③ 夕食
豆乳チキンドリア
(豆乳で作ったホワイトソースをのせたドリアです)
画像引用元:クックパッド
※ ホワイトソース
- 薄力粉大3
- バター20g
- 豆乳400cc
- 顆粒コンソメ大1
①鍋にバターを溶かし、薄力粉を入れ手早く混ぜます。
②混ざったら、豆乳をちょっとずつ入れながら混ぜ、コンソメを入れます。
③火にかけながら、どろっとするまで、こまめに混ぜます。
④ごはんにバター、塩、コショウをいれて混ぜます。
⑤耐熱皿に④のごはんを入れ、ホワイトソースをかけ、湯がいたほうれん草、ブロッコリー、炒めた鶏肉、チーズをのせてオーブンで焼きます。
※100gあたりに含まれるトリプトファンの量
豆乳(53mg)白米(35mg)鶏肉(190mg)ほうれんそう(41mg)
まぐろの香草焼き
(まぐろのお刺身にひと工夫加えたレシピです)
画像引用元:クックパッド
- まぐろ(刺身用)160g
- たまご・小麦粉・パン粉・乾燥バジル・オレガノ
①まぐろに塩コショウ、にんにくをすりこみます。
②小麦粉をまぶし、卵をつけ、バジル・オレガノをまぜたパン粉をつけます。
③中火で表面を焼き、衣がかりっと焼けたら取り出します。レアでもOKです。
④食べやすいように切って盛り付けます。
⑤ソース(マヨネーズ、牛乳、しょうゆ、練りワサビを入れ混ぜたもの)をかけて完成です。
※100gあたりに含まれるトリプトファンの量
まぐろ(300mg)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
夜なかなか眠れない原因は様々ですが、普段の食事から改善できる事もあるということがおわかりいただけたかと思います。
しかし、眠りに効果的な食材だからと言って、そればかりを食べればよいというものではありません。また苦手な食べ物を無理に食べて、余計なストレスを抱えてしまっても逆効果です。
まずは、バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。そのうえで、今回ご紹介した食ベものや栄養素をうまく食生活に取り入れる事で、安眠・快眠につながるのです。快適な睡眠を毎日の食事から試してみてはいかがですか?
しかし、食生活をガラッと変えるのはなかなか難しいものです。
もし自分には難しそうだなと感じた場合は、今回紹介した栄養素を手軽に摂ることができる睡眠サプリメントをおすすめします。
頑張って食事を変えようとしなくてもサプリメントなら普段の食事と一緒に、または寝る前に水で飲むだけです。
睡眠サプリメントについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
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