痛風を自力で治す方法!病院に頼らずに自分でできる改善策10選。
突然襲ってくる激痛、数日後治まったと思えば今度はより激しい痛みで襲ってくる痛風発作。
痛風はそのまま自然に治っていく病気ではありません。
しかし、継続することで痛風を治す方法があります。
痛風を自力で治す方法、自分でできる改善策をご紹介します。
Contents
足の親指付け根が痛い。。
ある日突然激しい痛みが関節を襲い、歩くことや靴を履くことすらできない。
その痛みはトラウマになる人がいるほど。
このような激痛で襲ってくる痛風ですが、具体的にはどのような病気なのでしょう。
痛風は、血液に溶けきれなかった『尿酸』が、関節や組織で結晶化し炎症を起こすことで発症する病気です。
特徴として、ある日突然足の関節などが激痛に襲われ数日間痛みが続く痛風発作があります。
尿酸は、体内でプリン体から生成され、血液に溶けて運ばれ尿に混じって対外へ排出されます。
通常では、一定の量が生成され、一定の量を排出することで体内の尿酸の量のバランスを保ちます。
しかし、尿酸の生産が過剰になるか、排出量の減少、またはその両方が起こると体内の尿酸の量が増えていきます。
こうして量が増えると、血液に溶けきることができない尿酸が出てきます。
その結果、血液に溶けなかった尿酸が関節などに留まり結晶化、痛風発作として発症します。
そのため痛風において注目すべきなのが、血液に含まれる尿酸の値である『尿酸値』です。
この尿酸値で基準となるなのが7.0mg/dlという値です。
7.0mg/dlは、尿酸が血液に溶けきる最大の値で、この数値より高ければ溶けきれていない尿酸が出てきているということになります。
また、この7.0mg/dlより数値が高いと『高尿酸血症』とされ、痛風の一歩手前の状態となります。
高尿酸血症は自覚症状のない病気ですが、尿酸値が改善されないままですと、尿酸の結晶化は進み痛風発作として痛風を発症します。
痛風発作には、足の裏の痺れや足の指に鈍痛、違和感といった初期症状を自覚できる場合があります。
しかし多くの場合は、ある日突然襲われる激痛で初めて痛風という存在を認知します。
痛風は、発作に至るまでなかなか自覚することが難しい病気なのです。
痛風発作は足の関節、特に足の親指のつけ根の関節で起こることが多いです。そのため痛みで歩くことや靴を履くことができず、外出できなくなります。
突然襲ってきた激痛ですが、実は数日後には痛みが嘘だったかのように収まります。
しかし、痛みが静まったからといって治ったわけではありません。放置すると確実に悪化していき、より重度な痛風発作がまた訪れます。
濃度が高いままの血液中の尿酸は、様々な箇所で結晶化し大きくなっていきます。すると次第に、発作の箇所や感じる痛み、頻度が増えていきます。
それだけではなく生活習慣病や、尿路結石、腎不全といった合併症への恐れもあります。
痛風は絶対に放置してはいけない病気です。そのためには、今から痛風改善のための行動が必要なのです。
痛風の主な4つの原因
① 肥満、食べ過ぎ
肥満は痛風への影響がとても大きいです。
肥満度と尿酸値は比例することが多く、痛風発症者の6割以上が肥満であり、また痛風患者もなりやすい合併症の1つです。
肥満による内臓脂肪の増加は、尿酸の生産を促進させます。
また、内臓脂肪の増加は腎臓の機能を低下させ尿酸の排出量の減少にも作用します。
肥満でなくても、普段から食事の量が多いのも痛風の原因になります
尿酸に分解される体内のプリン体は、食事からの摂取が20%、体内生産が80%程度です。
食べる量が多いとその分摂取されるプリン体も多くなりがちです。そこに、体内生産されたプリン体も合わさり、尿酸の生成が過剰になります。
なので、食べ過ぎの食事が続くと尿酸値も上昇していき痛風へと繋がります。
② アルコールの飲みすぎ
「アルコールは痛風発作の引き金になる」とよく表現されるほど痛風への影響が大きいです。
アルコールには、尿酸の生成を促進させる作用があります。それだけではなく、腎臓の機能を低下させ尿酸の対外への排出量を減少させます。
飲酒をすると尿酸の過剰生産と排出の減少が同時期に起こり、尿酸値が急激に上昇するのです。
このため飲酒をした翌日に痛風発作が起こることは珍しくなく、痛風発作の引き金として痛風への直接的な要因とされています。
最近ではプリン体が入っていないビールなどもあります。しかし、飲酒自体が痛風に多大な悪影響を与えてしまいます。
③ 運動不足
運動不足は、尿酸の生成の増加や排出量の減少に繋がり、痛風の原因になります。
運動不足は先に述べたような肥満になりやすいです。
また、運動不足によって筋肉が衰えると血行が悪くなってしまいます。血行が悪くなると、腎臓の機能が低下し尿酸の排出量の減少にも繋がります。
④ ストレス
ストレスも、尿酸の生成の増加や排出量の減少の要因となります。
ストレスからの心身の緊張時間が増加することにより、エネルギーの消費量も増加し尿酸の生成が促進されます。
またストレスは、ホルモン分泌を変化させ尿酸の排出量の減少にも影響があるとされてます。
さらに、ストレスは暴飲暴食にも繋がりやすく痛風に大きな悪影響を及ぼします。
痛風を自力で治したい!自分でできる痛風改善策10選。
突然襲ってきた激痛ですが、数日後には嘘だったかのように痛みがなくなります。
しかし、だからといって治ったわけではなく、そのまま放置していると、さらに重い症状が襲ってきて改善しない限り繰り返すことになります。
そうならないためにも、自分でできる痛風改善を行っていきましょう。
① 患部を冷やして安静にする
痛風発作が起こった場合は、冷水で絞ったタオルや冷湿布、氷を入れたビニール袋で患部を冷やしましょう。
また、枕やクッションに乗せるなどをして患部を心臓より高くして安静にしましょう。
② 鎮痛剤を飲む
また痛風発作が起こった場合には、痛みを緩和させるために鎮痛剤も服用しましょう。
ただし、主成分としてアセチルサリチル酸を配合しているアスピリン系の鎮痛剤は返って症状を悪化させてしまうので注意してください。
また、病院で受診している場合には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されますのでこちらを服用します。
医師の指導する用法用量をしっかりと守ることを忘れないでください。
③ カロリーの高いもの、食べ過ぎを制限する
前述のとおり、肥満度と尿酸値は比例することが多いです。
そのため、高カロリーの食品や食べすぎといった食習慣の見直しが、痛風の改善に繋がります。
コンビニや外食で扱う食品は、見た目や味を重視しカロリーが高い傾向です。
可能な限りコンビニや外食の利用回数を減らしましょう。
また、食べ過ぎる人は一口における時間が短く量が多い傾向があります。
食事時間や噛む回数を増やしたり一口の量を減らすなど、早めに満腹する工夫をして食べる量を減らしていきましょう。
④ 過度な運動を避け、ウォーキングなどの有酸素運動
有酸素運動は、痛風に繋がりやすい肥満やストレスの解消となり、痛風対策に効果があります。
ただし、張り切りすぎて過度な運動にならないよう注意してください。
過度な有酸素運動は、尿酸の生成を促進させてしまう無酸素運動と同じ状態になってしまいます。
無理なく適度な運動を継続させましょう。
また、水分補給しないまま汗をかくと尿酸を排出する尿の量が減ってしまいますので、こまめな水分補給を欠かさないようにしてください。
⑤ たっぷりと睡眠を取り、ストレス解消
睡眠不足は、尿酸の排出量の減少に繋がるストレスや疲労に繋がります。
痛風対策のためにも、たっぷり睡眠できる時間の確保をしてください。
⑥ 禁酒する
前述のとおり、飲酒は痛風に多大な悪影響を及ぼします。
プリン体の多いビールから焼酎や日本酒への変更は痛風への改善にはなりません。
痛風を改善するためには、禁酒が必要です。
ただ、急な禁酒は返ってストレスの原因、痛風の悪化に繋がる恐れがあります。
無理のない範囲で休肝日を設定し、徐々に飲酒の量や機会を減らしていき禁酒に繋げましょう。
⑦ 痛風に良い食べ物を摂る
尿によって尿酸を多く排出することが、痛風改善のポイントの1つです。
尿酸は酸性の液体に溶けにくい性質があるため、尿のアルカリ化でより多くの尿酸の排出が痛風改善に繋がります。
そのために野菜や海草といったアルカリ食品を積極的に摂取するようにしましょう。
また、野菜や海草に含まれる食物繊維は、余分な脂肪の排出も促し肥満の改善にも繋がります。
関連記事:痛風に良い食べ物・飲み物まとめ。痛風対策に積極的に食べた方がいいものとは?
⑧ 痛風に良い飲み物を飲む
まだ詳しい因果関係ははっきりしていませんが、最近の研究で牛乳やコーヒーが尿酸値を下げることがわかりました。
体調を崩さない範囲で積極的に飲むようにしましょう。
ただし、砂糖の入っているものは尿酸の生成を促進させ、返って痛風悪化に繋がるので無糖のものを選びましょう。
⑨ 尿酸値を下げるサプリメントを飲む
白井田七は、痛風の改善に効果があると人気のサプリメントです。
販売サイト:白井田七公式HP
主要成分のサポニンは、血行を良くすることで腎機能を活発にし、尿酸を排出するための尿の生産を促します。
また、内臓脂肪をつきにくくすることでの肥満の抑制も期待できます。
その他にも、痛風と併発しやすい合併症の予防に役立つ成分が配合されています。
他の改善策とは異なり費用はかかりますが、毎日の食事だけで痛風に効果的な成分を摂るのは難しいです。
こういったサプリメントを活用して効率的に痛風の改善をしていきましょう。
他にも、痛風の予防・対策に有効なサプリメントをこちらの記事で紹介しています。
関連記事:痛風に効くサプリ7選!普段の食事にプラスして手軽に痛風予防・対策を。
⑩ 水をたくさん飲む
水をたくさん飲むことで尿の回数が増え、尿酸の排出量が増やすことができます。
また、腎臓に尿酸が溜まるのも防いでくれます。
水やお茶といった無糖でカロリーの無い飲み物を、1日2リットルを目安に摂取するようにしましょう。
痛風のときにやってはいけないこと!
① 患部を揉みほぐす
痛風発作の場合、少しでも痛みを和らげようと、患部を揉んだりさすりたくなりますが、絶対にやってはいけません。
患部を揉みほぐすと、返って痛みが増すなど症状が悪化する恐れがあります。
痛風発作が起こったら、前述のように冷やすだけにして安静にしましょう。
② 痛風を悪化させてしまう食べ物を摂る
レバーやアンコウの肝といった、プリン体が多く含まれている食べ物は避けましょう。
プリン体は体内で尿酸に分解されます。
尿酸値が高い状態で、尿酸の基となるプリン体を多く摂取するとその分痛風の悪化に繋がります。
痛風の改善には、尿酸値を7.0mg/dl 以下まで下げ尿酸結晶を小さくしていくことが欠かせません。
尿酸値が7.0mg/dl より高い状態が続けば、痛風の症状も悪化し続けます。
なので、痛風悪化の直接の原因ではありませんが、尿酸値の上昇の要因となるプリン体の多い食べ物は避ける必要があります。
自力で治すよりも、発作が起きたらすぐに病院へ!
ご紹介した改善策でそのまま痛風を治ししまう人もいるかもしれません。
しかし痛風は、下げたまま尿酸値を長期間維持することで徐々に尿酸結晶が溶け治っていきます。
そのため、多くの場合は再び痛風発作が起きます。
痛風発作が起きたら、すぐに病院で受診し、薬の処方や指導を受けることをお勧めします。
病院での検査内容は、痛風発作が起きたか起きていないかによって異なります。
① 高尿酸血症の検査と治療について
痛風発作が起きていない場合は、血液検査と尿検査を行い、それぞれ「尿酸値」、「尿中尿酸濃度」を計測します。
また、高尿酸血症の人が併発しやすい合併症を調べるために心電図や内臓の超音波検査も行います。
合併症が確認されなければ、食事療法や飲酒制限といった生活指導で改善を図ります。
② 痛風の検査と治療について
痛風発作が起きた場合は、上記の血液検査と尿検査に加えX線検査を行います。
X線検査は、痛風には似た症状を持つ別の病気が多くあり、その判別として行う検査です。
痛風であることがわかれば、尿酸クリアランス検査を行います。
尿酸値上昇が原因である痛風には、尿酸が過剰に生成されるタイプ・尿酸が排出されにくいタイプ・その両方のタイプの3つのタイプに分けられます。
尿酸クリアランスは、痛風がどのタイプかを判別するために行う検査です。
検査後は、痛風発作により痛みがある期間に服用する発作を抑える薬と、痛みがなくなっている期間に服用する尿酸値を下げる薬が処方されます。
まとめ
痛風を治すには、尿酸値を下げて維持し続けることです。
尿酸値は一時下がっただけではほとんど意味がありません。
そのためご紹介した改善策は一時的に行うのではなく、生活習慣として組み込むようにしてください。
痛風の治療には継続していくことが最も重要です。