クリーニングの手間とお金を大幅カット!スーツを家で洗う方法。
社会人の男性にとって、とても重要なアイテムといえば何が想像できるでしょうか?
様々なアイテムが考えられますが、重要度の高いアイテムとしてスーツが挙げられます。
人は見た目によって少なからず相手の印象を形成しており、社会人はスーツに身を包んで仕事を行っています。つまり、スーツがヨレヨレになっていたり、シミがついていたりすると自己管理ができていない悪い印象を与えてしまい、様々な場面で損をする可能性があります。
特に夏の暑い季節は汗もかきやすいので、衛生的にもとても気になってくるものです。
しかし、毎回クリーニングに出すのは金銭面においても、時間という面においても多少ネックに感じるものです。家でスーツが洗えたら、どんなに楽だろうと考えた経験が、男性ならば一度くらいは誰しもあるはずです。
そこで、今回はスーツを家で洗う方法や、その際に注意していただきたいことなどを一気にご紹介します。
Contents
スーツは家で洗ってOK?
スーツはクリーニングに出すことが一般常識として根付いていますが、これはスーツを家で洗うと様々なトラブルを招く可能性があることに由来しています。
例えば、色落ちや、型崩れ、シワの原因になることがあるので、トラブルを避けるためにクリーニングに出すことが望ましいと考えられていました。
しかし、実際は自宅でスーツを洗うことは可能であり、最近では自宅で洗えるスーツなども販売され、消費者から大きな注目を浴びています。
自宅で洗えるスーツは従来のスーツと違い、自宅で洗っても型崩れしにくい特徴があり、先ほどご紹介したトラブルを避けやすいつくりになっています。
ただ、本当はどんなスーツも自宅で洗うことは可能なのです。もちろん、ただ普通に洗えばトラブルを招いてしまいますので、それぞれのスーツのタイプによって適切な洗い方を知る必要性があります。
その適切な洗い方を知る上で重要なのが、スーツのタイプ毎に異なって記載されている洗濯表示マークを確認することです。まずは市場に出回っているスーツを洗濯表示マークから分けて特徴を考えてみましょう。
洗濯表示マークは大きく分けて3つのタイプに分けることができます。
まず1つ目はウォッシャブルスーツの洗濯表示マークです。
この洗濯表示マークは自宅で洗えることをウリにしているスーツに記載されるマークです。アイロンがけをしなくても型崩れしにくく、シワなどにもなりにくい加工がなされています。
2つ目は水洗いが可能な洗濯表示マークです。
ウォッシャブルスーツとして販売はされていないにしても、水洗い自体は可能というマークなので、適切な洗い方を行えば問題がないスーツであると言えます。
最後の3つ目は水洗い不可能の洗濯表示マークです。
ウール100パーセントの素材で作られているスーツであり、水洗いはできないという表示です。
一見すると3つ目の洗濯表示マークが記載されているスーツは洗えない印象を持ちますが、
結論は洗うことができます。
適切な方法で洗濯をすれば洗うことは可能ですが、その分慎重に洗濯を行う必要がありますので、(水洗い不可のマークは特に慎重に洗う必要がある)不安な方はクリーニングに出すことをおすすめします。
この洗濯表示マークを事前に確認することで、自分のスーツがどのようなタイプに該当するのか、事前に把握することが可能です。これを確認せずに自宅でスーツを洗うと大変なことになってしまうので、必ず確認しておきましょう。
スーツを家で洗う前に。必要な4つの道具
スーツを洗濯する場合、適切な洗い方にばかり気を取られてしまいがちですが、それ以上に重要なことがスーツを洗う際に用意していただく道具です。
道具が足りないと満足のいく仕上がりにならなくなってしまう可能性があります。また、道具によっては洗濯後のケアなどに関わってくる場合もありますので、必ず必要な道具は準備した上で洗濯を行うようにしてください。
では、自宅でスーツを洗う際に必要な道具には、どのようなものがあるのかご紹介していきます。
① 中性洗剤
引用元:LION
まず洗濯において必要不可欠なものが、「スーツを洗う中性洗剤」です。
スーツを洗濯する上で重要なことが、いかにスーツに負担をかけずに洗濯を行うかどうかということです。アルカリ性や酸性の洗剤を使ってしまうとスーツの素材が傷んでしまい、スーツが着られなくなってしまうので必ず中性洗剤を用意してください。
② 洗濯ネット
引用元:Amazon
次に必要なものが「洗濯ネット」です。
洗濯ネットを使わずにスーツを洗濯した場合、スーツが毛羽立ってしまい、細かい毛が目立つようになります。毛羽立ってしまうと、その箇所が目立ってしまい、スーツを着られなくなってしまうので注意が必要です。
③ 幅広ハンガー
引用元:Amazon
スーツを洗った後に型崩れを防ぐため「幅広ハンガー」が必要です。
ハンガーであれば何でも良いというわけではなく、スーツの肩幅に合ったハンガーでないと変な型がついてしまう可能性があります。
④ 桶
引用元:Amazon
人によっては「桶」が必要になる場合もあります。
自宅にある洗濯機に弱水流コースなどの比較的優しい洗い方が存在しているならば必要ありませんが、無い場合は素材を傷つけないために桶で手洗いが必要になります。
これらが最低限必要な道具であり、必ず準備していただきたい道具です。自宅でスーツを洗う際には、まず道具は足りているかどうか確認した上で洗濯するようにしてください。
スーツを家で洗う前に、確認しておく3つの項目!
そして、さらにスーツを家で洗う前に確認していただきたいことを3つご紹介します。
① 色落ちしないか
まず1つ目にスーツが洗濯可能か判断するために、「色落ち」を確認する必要性があります。
使用する中性洗剤をズボンの裏側などに少し付与し、5分間ほど置いた上で乾いた布などをその箇所に当てて下さい。その時に布に色が移った場合は色落ちしてしまうので、必ず洗濯する前にチェックしてください。
② ほつれや穴あきがないか
2つ目に「ほつれや穴あき」などがないかどうか確認してください。
スーツにほつれや穴あきがあった場合、その状態で洗濯を行ってしまうとその箇所から傷口が広がってしまう可能性があります。
目立たないほつれや穴あきでも、傷んでしまうと目に付くようになりますし、場合によっては取り返しがつかなくなってしまうので注意が必要です。
③ ポケットの中身
3つ目に「ポケットの中に物やほこりが入っていないかどうか」確認してください。
もし重要なものが入っていると、ぐしゃぐしゃになってしまい取り返しがつきませんし、ほこりは虫食いなどの原因になるので、事前に注意しましょう。
スーツを家で洗う手順を紹介!
自宅でスーツを洗う際に、最も重要なことがスーツを洗う手順です。
スーツを洗う手順を間違えてしまうと、様々なトラブルを招いてしまい、場合によっては二度と着られなくなってしまうので十分注意してください。
スーツを洗う手順は大きく分けて2通りに考えることができます。
① 洗濯機でスーツを洗う手順
まずは1つ目の方法である「洗濯機を利用した場合」の手順をご紹介します。
手順① ぴったりサイズの洗濯ネットに入れる
洗濯機を利用する場合、まずはスーツのファスナーやボタンを閉めた状態で綺麗にたたみ、洗濯ネットの中に入れてください。
たたまないで入れると型崩れの原因になってしまうので、ジャケットは半分に2つ折りし、パンツは3つ折り程度で、小さくまとめずに、ふわっとした状態で洗濯ネットに入れると、シワなども防ぐことができます。
洗濯ネットが大きすぎて中に余裕があると、スーツが動いて痛んでしまう可能性があるので、出来る限りぴったり収まることを意識して洗濯ネットに入れてください。
手順② 優しめの洗濯コースで洗う
その状態で洗濯機の中に洗濯ネットを入れたら、なるべく優しめのコース洗濯でスーツを洗うようにしてください。
強めだと素材が痛んでしまう可能性があるので、弱流コースや脱水時間の指定が可能ならば最短の設定にするように心がけてください。
手順③ 中性洗剤は洗濯機に水が入った状態で入れる
中性洗剤を入れる際にはムラがあるとスーツの色も一部のみ変化する可能性があるので、必ず事前に水で薄めた状態か、洗濯機にしっかりと水が入っている状態で入れるように注意してください。
② 手洗いでスーツを洗う手順
では、2つ目の方法である「手洗いの場合」の手順をご紹介します。
スーツをたたむところまでは手順は全く同じです。
手順① 洗濯桶に中性洗剤を溶かす
スーツをたたんだ状態にしたら、次は洗濯桶にスーツを洗うための中性洗剤を溶かしてください。
洗濯機で洗う際と同様に、ここでしっかりと溶かしておかないとムラになってしまうので、必ず事前によく中性洗剤を溶かすように注意してください。
手順② スーツを優しく押し洗いする
綺麗に中性洗剤を溶かした後は、スーツを入れて優しく押し洗いをしてください。
くれぐれも、汚れを綺麗に落とそうと強めの力を入れたりすることはやめてください、スーツの素材が痛んでしまう原因になりかねません。
手順③ つけおきする
ある程度押し洗いをしたら、次につけおきをしてください。
この時に形が崩れていると、型崩れの原因になるので、なるべく形を整えた状態にして15分ほど放置してください。そして、時間が経過したら今度は反対にして、10分ほど放置し裏面もしっかりと汚れを落としてください。
手順 ④ 水で押し洗いしながらすすぐ
両面をつけおきした後は、洗剤を落とすためにきれいな水で押し洗いしながらすすいでください。
この時も同様に優しくするように心がけてください。人によっては洗剤を落とそうと、ついつい力が入ってしまう人がいますが、逆効果なので必ず優しく押し洗いするようにしてください。
洗濯機を利用する場合と、手洗いの場合の違いをよく把握し、その上で守るべき注意点を意識して正しい洗い方を心がけましょう。
スーツを家で洗った後にすること
スーツを洗い終えたら、すぐにしなければいけないことがあります。
まず、スーツをすぐにハンガーにかけ、スーツを干さなければいけません。
スーツを自宅で洗い終えてそのままにしているとシワになってしまいますし、形が崩れてしまうので、なるべく早くスーツは洗い終えたらハンガーにかけてください。
手で広げるようにしたり、シワになっている部分をしっかりと伸ばすように意識しながら干すことで乾燥した時に綺麗な仕上がりになります。
ジャケットに合ったハンガーを使い、パンツは筒状にし、風通しの良い日陰で乾燥させることも重要なので、干す際には気を付けてください。
もしもジャケットやパンツなどが乾きづらい場合には、ジャケットの肩の部分やパンツの裾の部分に乾燥したタオルを使用すると、効率よく乾燥させることができます。
ある程度スーツが乾いたら次にしなければいけないことは、アイロンがけです。
完全に乾燥している状態よりも、触ると少し湿り気が残っているくらいの方がシワは伸びやすいので、乾燥手前の状態でアイロンがけは行うのがベターです。
アイロンの温度もスーツによっては指定があるので、確認した上でアイロンはかけてください。
アイロンがけを行うことで、シワをなくすだけではなく、虫などを殺虫する効果もありますし、ウールの繊維などは熱を加えることで元の形に戻るようになります。
アイロンがけをする際には、パンツの折り目やシャツの襟など、折り目をつける部分などを意識したり、シワを伸ばしながらアイロンをかけると綺麗なアイロンがけが行えます。
アイロンがけが面倒だという男性も多いですが、アイロンがけをしないとせっかく洗ったのにシワが出たりすることがありますので、必ずアイロンがけまで丁寧に行うようにしてください。
家洗いNG!クリーニングに出した方が良いスーツとは?
スーツを自宅で洗う場合、基本はどのようなスーツでも洗うことができます。しかし、スーツの素材によっては自宅で洗うことをあまりおすすめできない素材があることも確かです。
① デリケートな素材のスーツ
例えば、シルクの素材で出来ているスーツや、カシミヤ、または麻などの素材で出来ているスーツは自宅で洗うことはおすすめできません。これらの素材は一般的な素材と比べると非常にデリケートな素材で出来ています。
これらの素材を自宅で洗う場合、洗濯をすると痛んでしまい、着られなくなってしまう可能性が非常に高いです。
絶対に洗えないということはありませんが、着られなくなっては意味がありませんので、必ずクリーニングに出してプロの方に依頼してください。
② 色落ちしてしまっているスーツ
また、スーツが色落ちしてしまっている場合も同様にクリーニングに出すことをおすすめします。
色落ちしている状態で洗うと、色落ちがさらに激しくなってしまいますし、ムラが出るとジャケットとパンツの色合いが異なるようになる可能性もあります。
クリーニングに出すと金銭的な負担や持ち運びの手間もかかりますが、トラブルを招いて新しいスーツを購入するハメになると、さらに大きな金銭的負担がかかる可能性もあります。
今あるスーツを無駄にしないためにも、上記に該当するスーツは必ずクリーニングを利用するようにしてください。
まとめ
自宅でスーツを洗うことで、時間的にも金銭的にも大きなメリットを得ることができます。正しい知識を身に着け、注意事項を守れば自宅でも十分スーツを洗うことは可能です。
しかし、その反面注意するべきことを守らないと、大切なスーツが二度と着られなくなってしまう可能性もあります。かけがえのないものや、大切なものにはお金と時間を費やす価値があります。
だからこそ、時間や金銭的なメリットを取るのか、それともプロの仕上がりを取るのか、その時々で天秤にかけながら判断を行うことが重要です。
もしあなたが自宅でスーツを洗うという選択を取るのであれば、今回ご紹介した注意事項や洗い方などをよく把握した上で失敗のない洗濯を行ってみてください。
そうすることで、その状況に沿った適切な時間の使い方や工夫を行えるはずです。